着物で結婚式に招かれると、着付けや帯、小物に合わせた髪型選びに迷ってしまいますよね。
「フォーマルすぎる?カジュアルすぎる?」「髪の長さや顔型に合うか不安」といった悩みは多く、失敗すると全体の印象が崩れます。
この記事では着物の格や会場、季節、髪の長さや顔型に合わせたヘア提案や、髪飾りの格やセルフでできる手順まで分かりやすく解説します。
ショートからロング、アップやハーフアップ別のおすすめや和風アクセの選び方、崩れ防止のコツを網羅しているため当日の不安を減らせます。
まずは着物の格と招待者としての立場を確認するポイントから読み進めてください。
結婚式お呼ばれ着物髪型の選び方ポイント
結婚式に着物で出席する際の髪型選びは、全体の調和を決める重要な要素です。
着物の格や自分の立場、会場の雰囲気などを踏まえて選ぶと安心感が生まれます。
着物の格
まずは着る着物の格を確認してください。
振袖や色留袖のような格の高い装いには、すっきりとしたアップスタイルがよく合います。
訪問着や付け下げの場合は、上品なハーフアップやサイドを整えたまとめ髪がおすすめです。
小紋やカジュアル寄りの着物なら、やや崩したダウンスタイルも許容されます。
招待者の立場
新郎新婦との関係性で髪型の印象を変えましょう。
親族や主賓に近い立場の方は、華美になりすぎない落ち着いたまとめ髪が無難です。
友人代表や同僚として出席する場合は、ほどよく華やかさを添えたアレンジが映えます。
会場の雰囲気
会場の格式や雰囲気は髪型選びに直結します。
ホテルや式場の格式高い会場では、きちんとしたアップスタイルが似合います。
レストランウェディングやガーデンウェディングでは、柔らかいハーフアップやゆるめのまとめ髪が雰囲気になじみます。
季節感
季節に合わせた素材や色の髪飾りで季節感を演出できます。
春なら桜や小花を使った軽やかな飾りを選ぶと晴れやかです。
夏は軽さを重視して小さめの飾りにし、冬はパールや金箔を効かせて暖かみを出すと良いでしょう。
髪の長さ
髪の長さはアレンジの幅を左右しますので、事前に可能なスタイルを確認しておくと安心です。
- ショート 耳周りをピンで整える
- ボブ サイドをタックして品よくまとめる
- ミディアム ハーフアップで顔周りを柔らかくする
- セミロング ゆる巻きでボリュームを出す
- ロング アップにして裾を美しく見せる
どの長さでも、着物の衿元とバランスが取れる高さとボリュームを意識してください。
顔型
顔の形に合わせたシルエット作りが重要です。
丸顔の方はトップに高さを出し、縦長のラインを作るとバランスが整います。
面長の方は顔の横にボリュームを持たせると柔らかい印象になります。
卵型の方はほとんどのスタイルが似合いますが、あえてシンプルにまとめると上品に見えます。
四角い顔やきつめの印象が気になる方は、顔周りにレイヤーや柔らかいカールを作る工夫をおすすめします。
髪飾りの格
髪飾りは着物の格に合わせて選ぶと全体がまとまります。
下の表を参考に、場にふさわしいアクセサリーを見つけてください。
| 髪飾り | 格式 |
|---|---|
| 生花 | 高い |
| 簪 | 高め |
| コーム | 中間 |
| Uピン | カジュアル寄り |
| リボン | カジュアル |
格式だけでなく、色のトーンや素材感も重要ですので、着物と合わせて全体の完成度を高めてください。
長さ別おすすめ髪型
着物でのお呼ばれは、髪の長さによって似合うスタイルが大きく変わります。
ここではショートからロング、アップスタイルやハーフアップまで、長さ別におすすめの髪型とポイントをわかりやすくご紹介します。
ショート
ショートは顔周りのラインが命です、襟元を美しく見せるためにサイドをすっきりまとめると上品になります。
トップに少しボリュームを出して、着物の帯とのバランスを取ると華やかに見えます。
小さめの簪やコームでアクセントをつけると、和装でも馴染みやすいです。
ボブ
ボブは丸みを活かした柔らかい印象が魅力です、顎ラインを少しだけ軽くすることで顔映りが良くなります。
耳前の髪を少し出して、着物の衿にかかるラインを計算すると上品さが増します。
波ウェーブを入れて動きを作れば、後ろ姿も華やかに見えます。
ミディアム
ミディアムはアレンジの幅が広く、ハーフアップや軽いアップが特に似合います。
編み込みやゆる巻きを組み合わせると、クラシックからモダンまで対応できます。
- ゆるウエーブのハーフアップ
- 低めのまとめ髪
- サイド編み込みのアレンジ
- 大きめコームでのワンサイド
シンプルなアレンジでも髪飾りで格を調整しやすいのが利点です。
セミロング
セミロングはロングほど重くならず、まとめ髪でも華やかさを出しやすい長さです。
ゆるめの巻きでボリュームを出し、低めのシニヨンにすると落ち着いた印象になります。
顔周りに後れ毛を残すと、柔らかさが増して写真映えします。
ロング
ロングはボリュームを生かした華やかなアップスタイルが似合います、着物の柄や帯に負けない存在感を出せます。
編み込みとくるりんぱを組み合わせた立体的なまとめ髪がおすすめです。
髪飾りは大きめや複数使いでバランスを取ると全体がまとまります。
アップスタイル
アップスタイルは格のある着物に特に相性が良い選択です。
会場や招待の立場に合わせて、きっちりめからルーズなものまで振り幅を調整できます。
| スタイル | ポイント |
|---|---|
| クラシックシニヨン | きちんと感 |
| ルーズアップ | 柔らかさ |
| 編み込みアップ | アクセント |
高めのまとめは若々しく、低めのまとめは落ち着いた印象になりますので、着物の格と相談して決めてください。
ハーフアップ
ハーフアップは顔周りをすっきり見せつつ、髪の長さを活かせる万能スタイルです。
和装では少し落ち着かせたボリュームでまとめると上品にまとまります。
アクセントとして小さめの生花や簪を片側に付けるとバランスが良くなります。
崩れやすい場合は内側にコームやUピンでしっかり固定することをおすすめします。
着物別髪飾りの選び方
着物に合わせる髪飾りは、全体の格や季節感を決める重要なポイントです。
色や素材、配置のバランスを考えるだけで、同じ着物でも印象が大きく変わります。
ここでは素材別の特徴と選び方のコツを分かりやすくご紹介します。
生花
生花は鮮やかな色味と自然な艶が魅力で、華やかさを出したいときに最適です。
季節の花を選べば、着物の季節感とぴったり合いやすくなります。
ただし、時間経過でしおれやすい点は理解しておく必要があります。
式場までの移動や長時間の着用を考えると、小ぶりにまとめるか、予備の水分保持策を用意すると安心です。
色合わせは着物の地色に対してワントーン淡い色を選ぶと上品にまとまります。
簪
簪は和の雰囲気を強く出せる伝統的な髪飾りで、格式の高い場にも向きます。
金属や蒔絵、つまみ細工など素材によって印象が変わるため、着物の柄や色と調和させるとよいです。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 一本簪 | しっかり留まる シンプルな見た目 |
| 根付け型簪 | 動きが出る 華やかな装飾向き |
| つまみ細工簪 | 柔らかい印象 季節感を出しやすい |
重さや留め方を確認し、崩れにくい位置に挿すことを意識してください。
着物がフォーマルなら金属や漆の光沢のある簪、カジュアルならつまみ細工で遊びを入れるとバランスが取れます。
コーム
コームはまとめ髪の土台として使いやすく、安定感がある点が魅力です。
大きめのコームは後ろ姿に存在感を出せますが、着物の格に合わせて色や装飾は控えめにするとよいです。
透かし模様やパール付きのものは、顔周りを明るく見せる効果があります。
ヘアスタイルによっては隠しコームを使い、表情を上品に仕上げる工夫もできます。
Uピン
Uピンは目立たない固定具として重宝しますが、重ね使いでデザイン性を出すことも可能です。
細いピンはしっかり刺さる位置を探すことが大切で、複数本で支えると崩れにくくなります。
装飾付きのUピンはアクセントに使い、シンプルな着物に動きを与えられます。
見える部分と見えない部分を意識して使い分けると、仕上がりが整います。
リボン
リボンは素材や結び方で雰囲気を大きく変えられる便利なアイテムです。
絹やサテンなど光沢のある素材はフォーマル寄りになりやすく、縮緬素材は和のテイストに馴染みます。
幅や長さを工夫して、着物の柄や帯揚げと色をつなげると統一感が出ます。
カジュアルな結婚式や二次会では、遊び心のある結び方を取り入れてもよいでしょう。
和風ヘアアクセ
和風ヘアアクセは種類が豊富で、細部までこだわることで差が出ます。
小さなパーツを組み合わせてオリジナル感を出すのもおすすめです。
- つまみ細工
- ビーズ飾り
- ちりめんの花
- パールと和布の組み合わせ
全体のバランスを見ながら、着物の柄に喧嘩しないサイズ感を選んでください。
顔周りに寄せると華やかになり、後ろに配置すると控えめな印象になります。
最終的には試着時に鏡で確認し、動いたときの見え方を必ずチェックしてください。
セルフでできる和装ヘアの手順
セルフで和装ヘアを作るときは、準備と工程を分けて考えると失敗が少なくなります。
ここでは初心者でも再現しやすい手順と、崩れにくいコツを具体的に紹介します。
準備する道具
まずは必要な道具を揃えるところから始めます。
和装は小さなピン一本で印象が大きく変わるため、良質な道具を用意してください。
- ヘアゴム
- Uピン
- アメピン
- コーム
- カーラーまたはアイロン
- ヘアスプレー
- 夜会巻き用のスティック
- 補助用の髪パッド
道具は事前に使い慣れておくと、本番での調整が楽になります。
ベースの巻き方
ベースは緩めのカールで作ると和装のまとめ髪になじみやすくなります。
毛先中心にアイロンでワンカールを入れ、根元はあまり熱を加えないようにしてください。
ボリュームを出したい場合は中間からランダムに巻き、手でほぐして自然な動きをつけます。
カールをつけたあとは軽くヘアスプレーを吹き、形をキープしてください。
編み込みのコツ
編み込みはきつくしすぎると不自然になるため、指で軽く引き出しながらおこないます。
両サイドから中央へ持ってくるフレンチ編みは、顔まわりをすっきり見せる効果があります。
編み目を均一に作ることより、ラフさを残して抜け感を出すほうが和装には向きます。
編み終わったら毛先をヘアピンで固定し、隙間を整えておくと崩れにくいです。
まとめ髪の作り方
低めの位置でまとめると、帯や着物の雰囲気とよく調和します。
まずは低いポニーテールを作り、ねじって輪を作ってから毛先を内側に巻き込みます。
お団子を作る場合は髪パッドを使うと簡単に形が作れます。
位置を決めたらアメピンとUピンを交互に使い、力のかかる部分を重点的に留めます。
崩れやすい後頭部はピンを斜めに挿すと固定力が上がります。
髪飾りの付け方
髪飾りは着物の格や柄に合わせて選び、全体のバランスを見ながら付けます。
付ける位置はトップ寄りかサイド寄りで印象が変わるため、写真を撮って確認すると失敗が少ないです。
| 飾り | おすすめ位置 | 向いている髪型 |
|---|---|---|
| 生花 | サイド | まとめ髪 |
| 簪 | トップ後方 | 夜会巻き |
| コーム | サイド前方 | ハーフアップ |
| リボン | 低めの位置 | セミロング |
大きな飾りは一つに絞ると上品にまとまります。
小さなアクセを複数使うときは、高さや色のバランスを揃えて統一感を出してください。
崩れ防止の仕上げ
仕上げのスプレーは多めに感じても、手で軽く押さえる程度に留めると自然です。
ピンの先は内側に向けて隠すと引っかかりにくくなります。
外出前に歩き回っても大丈夫か、軽く頭を振ってチェックしてください。
長時間の外出や屋外撮影がある場合は、予備のピンと小瓶のスプレーを持参すると安心です。
髪悩み別アレンジ
結婚式で着物を着るとき、髪の悩みは人それぞれで気になるポイントも違います。
ここでは代表的な悩み別に、手早くできる対処法やおすすめのアレンジを分かりやすく紹介いたします。
ボリューム不足
トップのボリュームが足りないと、着物の格式や襟元のバランスが崩れがちです。
ふんわり見せる工夫で上品さを保ちながら、写真映えするスタイルに整えましょう。
- バックコーミングで高さを出す
- 根元用のボリュームスプレーを使用
- ウィッグパーツやボリュームピースの併用
- 巻き髪で動きを作る
- 小さめの髪飾りでトップの陰影を補う
簡単なテクニックとして、根元を立ち上げてから全体をまとめると崩れにくくなります。
ショートヘア対応
ショートでも和装に合う品の良いアレンジは可能です。
耳周りをすっきり見せると、着物の襟元がきれいに映ります。
前髪や顔まわりに少し長さがある場合は、ヘアピンで立体感を作るとバランスが良くなります。
小ぶりの簪やコームを片側に差すだけで一気に華やぎが出ます。
もし可能なら、サロンで部分的にレイヤーを入れてもらうとアレンジがしやすくなります。
薄毛・産後
産後や加齢によるボリューム低下には、見せ方の工夫が重要になります。
無理に引っ張るのではなく、自然にカバーする方法を優先してください。
| 対策 | 特徴 |
|---|---|
| 部分ウィッグ | 自然なボリューム感 |
| ヘアファイバー | 分け目隠し効果 |
| ボリュームピース | 短時間で仕上がる |
| 頭皮ケア | 根本からの改善 |
当日の対応としては、ピンで留めるタイプの部分ウィッグが便利です。
着物用に和風の髪飾りを組み合わせると、不自然さを抑えつつ華やかさを出せます。
くせ毛・広がり
くせ毛はそのまま活かすと自然で素敵ですが、広がりが気になる場面もあります。
洗い流さないトリートメントやオイルで毛先のまとまりを作ると扱いやすくなります。
アップにするときは、無理に引っ張らずに束感を出してピンで固定すると崩れにくいです。
編み込みやねじりを取り入れると、動きが出て和装にもよく馴染みます。
白髪が目立つ場合
白髪が気になるときは、当日の手軽な対処法が頼りになります。
ヘアマスカラやスプレーで部分的にカバーすると、近くで見ても自然です。
髪飾りで分け目を隠すアレンジも有効で、華やかさを持たせられます。
長期的にはハイライトやリタッチで調整する方法もありますが、式直前なら一時的なカバーがおすすめです。
上品に着物でお呼ばれする最終チェック
当日の出発前に、最終チェックをして安心して出かけましょう。
着物の汚れやしわ、襟元のずれを鏡で確認し、帯結びが崩れていないかも丁寧に点検してください。
髪型は崩れていないか、髪飾りがしっかり留まっているかを動いて確かめてください。
足元は草履の裏や鼻緒の緩みを確認し、歩きやすさを一度試しておくと安心です。
香水は控えめにして、会場や他のゲストへの配慮を忘れないでください。
スマートフォンや招待状など必要なものを和装に合う小さめのバッグにまとめ、挨拶や席次の確認も済ませておくと上品に振る舞えます。
